スーパードクターのぼやき(中編)

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慶友銀座クリニック院長
http://www.ginzaclinic.com/
大場俊彦先生

スピード医療の追求

当院の患者さんはマスコミや商社に勤められている方が多いので日本一、時間に関して意識の高い患者さんたちだと思います。新患でやってきて10分待っただけで帰ってしまう人もいるくらいです。またクレームについても常に意識していなければなりません。

大勢の患者さんを短時間にまちがいなく診察するためには、電子カルテの導入は必須でした。電子カルテの一つのメリットは、診療した後の会計の速さです。電子カルテのために、ドクター・看護師・受付おのおのにパソコンを置いて、診察する前にどのような検査が必要か、簡単な処置なのか、複雑な処置なのかをあらかじめ入力するようにしています。待ち時間の間に検査を済ませて時間の節約をするわけです。

電子カルテを使ってこうした複雑な業務をこなすためには、スタッフは大卒のフルタイムでなければなりません。みんな大企業に勤めた後、第二の職場として医療事務を選んだきれいなお嬢さんばかりです。短期のおばちゃんにお願いすれば安く済むのですが、すぐに辞められてしまっては困りますし、当院の業務はトレーニングに3ヶ月かかり、かなり優秀なスタッフでなければこなせないレベルなのです。

優秀な従業員を採るために、当院は土曜日曜休みにしています。これはクリニックにとってはかなりのリスクを伴う経営判断でしょう。しかし、前回スタッフの募集をかけたら応募者多数でとてもまよって大変だったように、週休完全2日制にすることによって優秀なスタッフの確保に成功しています。

先日ニューヨークに行き、有名な耳鼻咽喉科の個人クリニックを見学させてもらうことができました。米国に基礎研究のため留学する先生は山ほどいますが、クリニックそれもニューヨークのど真ん中で開業している先生をみたことのある先生は珍しいのではないでしょうか。

ペースもほぼ私のクリニックと同じで、思ったよりも検査機器は日本程充実していませんでした。以前「米国では耳鼻科は家庭医からの紹介しか診ない」といわれていましたが、今はそんなことはなく、州により異なるかもしれませんが、日本のように普通に直接来院しているようです。

来院数は一日50人ぐらいでしたかね。数は日本と同じですね。患者さんの感じといい、クリニック全体の感じといい、当院と似ていてパラレルワールドのようでした。一人の診療時間も、そんなにスタッフはいないので医師が全部自分でやる分時間がかかりますが、同じようなものでしたね。耳鼻科は精神科とかではないから、結局やることは同じなんですね。一日の当院の患者さんの数にしても、「当院では電子カルテとデジタルレントゲンを優秀なスタッフが駆使し、複数の専門医とで診療している」というと、ニューヨークの先生方は「確かにそれは可能かな」と、妙に納得していましたね。

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午前中にだいたい60人から80人くらいの患者さんを私一人で診ます。

日本でまともな医師紹介会社はMRTだけ

もうひとつは、MRTに依頼して学会認定の耳鼻咽喉科専門医資格を持つドクターに来ていただいていることです。

耳鼻科医はもともと人数が少ないので確保が難しいんです。それも専門医となると尚更です。そこで以前、鼻の手術ができる形成外科の先生にも来ていただいたことがあるのですが、口や耳について診られないので、あまり役に立ちませんでした。当院のように、知識レベルが高い患者さんが多く、また腫瘍の患者さんが多いクリニックでは、かなり経験のある専門の医師でなければ診療をこなすことはできません。

ではMRT以外の紹介会社に依頼するかどうかですが、私は実際のところ日本でまともに稼動している医師紹介会社はMRTしかないと思っています。MRTの長年の実績と登録医師の多さ、欠勤などのトラブルがあった場合の迅速な対応については、断トツだと思います。確かにファクシミリで「医師を派遣します」という案内はよく来ますが大抵の場合は転職の案内です。スポットの紹介ではありませんし、もしその先生が来られなくなった場合に、代わりの先生が来てくれるというシステムをちゃんと回している会社はMRTしかないでしょう。

しかもMRTは学会認定の専門医を派遣してくれます。私が大学病院にいた時の同僚クラスの先生たちです。事前に経歴が送られてきますから、それで専門医資格を持っているのであれば、外来を十分こなせると判断することができます。専門医のあるなしでまったく違いますからね。特にMRTは十分な経験のある専門医を派遣していただけることが多いと思います。

そのようにしてまずスポットで紹介していただいた先生がとても良い先生だったら、非常勤に切り替えて勤めていただくこともあります。これが他社であればいきなり非常勤の先生を紹介されて、クリニックの雰囲気に合わなくていきなり辞められても紹介料を返していただけないわけですから、こちらとしてはとっても困ることになります。

その点MRTの場合は、アルバイトから入って、当院もドクターもお互いを確認してから非常勤や常勤として勤めていただけますから、これはどちらにとっても安心です。おそらくそういう形で活用している医療機関も多いのではないでしょうか。

最近のMRTの傾向として、子育てが終わったベテランの女医先生をご紹介いただくことが多くなっていると思います。これはとても助かります。なぜならそういう先生たちは経験があるので外来はうまくやっていいただけるからです。そういう面でもMRTには安心して頼めると思います。将来は当院では子育てに忙しい女の先生のために、自分の子供の面倒をみながら診療ができるような体制をつくるようにしたいと思っています。

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